さて、自然農をやっていると慣行農法では普段見ることが出来ない様子が当たり前の様に毎日観察することができる。
わかりやすいところで言えば、虫。
隣の畑で慣行農法を営んでいる親父は、アブラムシやその他害虫を退治するために、様々な液体を野菜にスプレーしている。
タバコの吸い殻を浸けておいた液や、洗剤を薄めた液。これには驚いた。
「雨で流れるわ~」と笑いながら言っていた親父であるが、果たして野菜たちはその流れていった液を上手く躱しながら、純粋な雨水だけを吸収することができるであろうか。
親父が謎の液体を野菜に散布しているという事実を知ったこの日以降、私は親父の作った野菜は食べないと誓った。(その誓いは心に留めるだけでなく、栽培方法を改善して欲しいという善意から親父にはしっかり伝えさせてもらった。)
一方、私の畑には生物の多様性を観察することができる。
アブラムシが寄りやすい植物には、当然アブラムシが寄っている。
しかし、ご期待に添える程のアブラムシを観察することはできないだろう。
なぜなら私の畑にはそれぞれの作物に「主」がいることが多いからだ。(この主は謎のスプレーをしてしまえばここに住むことはできないだろう。)
例えば、私の畑で育てているホワイトセージ。アブラムシが寄りやすい植物の一つだ。
にも関わらず目立ったアブラムシが観察できないのは「主」のお陰である。
ここでは、その主は蜘蛛だ。
次の写真の様に、面白いことに全てのホワイトセージの先端には主が住んでいる。
(見えにくいかもしれないが、緑色の蜘蛛がいる。)
蜘蛛はアブラムシの天敵である。
そして、野菜にとっては恐らく害は無いだろう。(各自で調べて頂きたい。)
私の畑の生態系はまだまだ未熟だが、今度もっと多くの生物に住んでもらいたい。
そのバランスの中で、(収量はそれほど多くならなくても)野菜が収穫できれば最高だと思っている。
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